クレヨンしんちゃん “嵐を呼ぶ園児”

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ゲーム概要:さんえる開発・バンダイ発売のスーパーファミコン用のゲームソフト。人気漫画『クレヨンしんちゃん』でお馴染みの野原しんのすけを操作して、しんのすけの忘れ物などを求めて様々なエリアを探索していく横スクロール型のアクション・ゲーム。全4ステージとステージ内にある5つのエリア、合計20のシーンをプレイしていく。

悪くないがセーブ機能の不在が不満

 1992年にテレビアニメの放送が開始されて以降、爆発的な人気を誇り、今や国民的アニメのひとつとまで認識されるようになった『クレヨンしんちゃん』の初期のテレビゲーム。発売は1993年。たぶん『—しんちゃん』としては初のゲーム化作品じゃなかったかな。ゲーム音痴の私が何度となくクリアできた数少ないゲームでもある。

 ひとつのステージに5つのエリアを収録しているほか、各ステージの第3エリアと第5エリアのクリア後にはミニ・ゲームが開始される。第5エリア後のミニ・ゲームでミスをすると残機であるしんのすけがひとつ減り、しんのすけが0になるとゲーム・オーバーで前ステージの第5エリアからやり直しとなる。

 題材が題材なので低学年の子どもがプレイすることを前提として作られたのだろう、難易度は決して高くない。しかしなにも考えずにクリアできるほどの優しさでもなく、低学年用としては見事なバランスになっていると思う。たとえゲーム・オーバーになっても1からやり直しとはならず、エリアもアイテムもそのままの状態で続行できる点も好印象。カスカベ防衛隊の仲間を敵キャラクターにしたことには疑問が残るが、それ以外は実に『—しんちゃん』らしい作りになので、ファンの子どもの多くが楽しめるはずだ。

 しかしこのゲームには、それらの長所を一蹴しかねない欠点がひとつだけある。それは「セーブ機能がない」こと。つまり全4ステージ×5エリアのどこかでゲームを中断すると、強制的に第1ステージの第1エリアからやり直しとなるのだ。従ってゲームをクリアするには最終エリア(後のミニ・ゲーム)までぶっ通しでプレイし続けなければいけない。

 説明書には使用上の注意として長時間ゲームをする時は、健康のため1時間ないし2時間ごとに10分から15分の小休止をしてくださいと書かれてあるが、ゲームに長けた人ならともかく、メイン・ターゲットの子どもやゲーム音痴の人間からすればかなり無茶な話である。子どもの頃は使用上の注意なんて気にも止めず夢中でプレイしていたけど、イイ歳になった今になると「だったらセーブ機能設けとけよ!」と言いたくなる。子ども向けのゲームなのに「続きはまた明日」ができない作りを採用したのは大失敗だろう。

 そんな欠点はありつつも、やはりキャラクター・ゲームとしてはなかなかの出来だし、イイ歳になって遊んでもわりと楽しかった。『—しんちゃん』ファンのお子様やゲーム音痴な人からはまずまずの好感触を得られるのではないかと思う。ただ、ゲームに長けたゲーマーの人には物足りないだろうし、不満が目につきやすいかもしれない。

 しかしこうしてみると『—しんちゃん』もだいぶ絵柄が変わったよねえ~。初期のころはこんなにイモくさかったんだな。いまは顔を中心にデフォルメが強調され、ずいぶん可愛くなったものだ。

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