あらすじ:現代文明を破壊し、世界を支配しようと企む秘密結社・ギャラクター。彼らの野望を阻止するために立ち上がったのは、大鷲の健、コンドルのジョー、白鳥のジュン、燕のジンペイ、みみずくのリュウの5人の若者たちからなる特殊部隊・科学忍者隊ガッチャマン。正義の味方と悪の組織の地球をめぐる戦いが、今、幕を開ける!

梅津泰臣っぽさバリバリのアクションOVA

 1970年代に人気を博したテレビアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』のリメイクOVA。1995年発表。先日観たOVA『キャシャーン』と同じく原作(原案?)の『科学忍者隊ガッチャマン』はまったく知らないけど、梅津泰臣キャラクターデザイン&作画監督という理由で視聴。『キャシャーン』がわりと面白かったので期待しながら観たが、実に良かった。個人的には『Gatchaman』の方が断然好きだ。

 とにかく良かったのはアクション演出。スピーディで迫力があって見応えたっぷり。『キャシャーン』は原作に近い演出を求められているのかなという感じだったけど、今回はわりと新スタッフの自由にやらせてもらえている印象が強かった。やたらと身体を回転させる誇張演出や血の描き方など、とっても梅津的で大興奮。もしかしたら原作ファンからするとアレンジしすぎだろうと感じることもあるかもしれないけれど、原作を知らない梅津ファンとしては違和感なく楽しめた。

 ただ、時間の都合なのかアクションシーンが短かったのが惜しい。“ギャラクター最強”との触れ込みで登場したジュピター軍団もアッサリ消えちゃってガッカリだった。もうちょいアクションを楽しみたかったのだが、全3話のOVAじゃ仕方がないのか。1話が40〜50分くらいあったから実質全6〜7話分くらいのボリュームだったけど、それでもまだ足りてない感があったなあ。わりと入り組んだ設定で主要キャラクターが多めなせいかもしらん。

 しかしそれでもアニメの質の高さは揺るぎない。生身の人間のアクションだけでなくドッグファイトも素晴らしかったし。キビキビ動くのはもちろん、要所要所のカメラアングルも最高だ。戦闘機のことはまったくわからないド素人が観る限りでは、ものすごく説得力のあるアクションでリアリティがあった。スタッフに戦闘機マニアな人でもいるのかなあというくらい。戦闘機マニアの人の感想を聞きたい感じ。

 作画は『キャシャーン』と同じく1990年代感バリバリで、その時代のアニメを観て育った私は非常に懐かしさを感じた。特に『キャシャーン』にはなかったCG(総裁X)は実に1990年代っぽくて素晴らしい。この立体感があるんだかないんだかよくわからない中途半端なリアリティ、最高である。

総裁X(田中信夫)とベルクカッツェ(塩沢兼人)
© 1995 NIPPON COLUMBIA CO.,LTD.

 この手のCGって『天才テレビくん』とか『マリオスタジアム』みたいな子供向け番組ではよく見かけたけれど、アニメに導入されてた記憶はあんまりないなあ。『ロストユニバース』の宇宙飛行シーンぐらいしか思い出せない。『Gatchaman』では浮きまくりだったので、アニメに使用されなかったのは正しかったのだろう。

 ストーリーは『キャシャーン』と同じく総集編的なコンパクトさで原作を知らない私はついていくのが難しかったところはあったが、作画の素晴らしさのおかげでほとんど気にかかることなく楽しめた。爽快なアクションアニメを観たい人におすすめしたい1品。

関連リンク

last up:2017/01/12